江戸の情緒と文化を伝える浅草仲見世通り
大都会のショッピングビルから、伝統あるスポットなど有名な観光地がある東京都ですが、そのなかでも江戸情緒が今も残る浅草は、雷門や浅草寺、浅草仲見世通りなど多くの見どころがあります。特に浅草仲見世通りは、浅草寺境内と雷門を結ぶ参道で、約250メートルの道に数多くの店が並んでいます。江戸時代からとづく日本で最も歴史のある商店街で、土産屋を中心にお菓子や工芸品の店が連ねている、日本有数の観光名所です。この浅草仲見世通りを散策しながら、浅草寺にお参りするのも一つの楽しみでもあります。
浅草仲見世通りの歴史のはじまりは、1688年から1735年あたりにはじまったと言われています。江戸時代に入り徳川政権がはじまるにつれ江戸の人口増加があり、浅草寺への参拝客が増加したときのことです。参拝客相手に多くの店を構える人が増え、土産物や菓子類を売るようになったのが浅草仲見世通りのはじまりです。時代が進むにつれ店舗の数も多くなり、日本で一番の門前町へと発展していきます。関東大震災や戦争を乗り越え、何度も修繕工事も行われ、今では合89店舗がある商店街になりました。
浅草仲見世通りを歩いていると、様々な食べ物のいい香りが漂ってくるのも特徴的です。アツアツの浅草仲見世通りの名物である「あずま」のきびだんごは、昔ながらの素朴でやさしい味わいと、だんごの柔らかな食感が評判です。出来立てのきびだんごがその場で食べられます。浅草仲見世通りの定番の土産といえば、雷おこしです。その中でも有名なお店が「常盤堂雷おこし本舗」です。江戸時代から続いている土産屋で、200年以上の歴史があります。黒砂糖やピーナッツといった、色々な味の雷おこしが楽しめます。
浅草仲見世通りに来る観光客や外国人観光客にも人気の食べ物が、人形焼きです。ふんわり焼きたての人形焼が食べられるのが「木村屋人形焼本舗」です。店頭で焼き上げている人形焼は手焼きで、中に入っているあんは北海道産のあずきを使用しています。人形焼の形は、浅草地域にちなんだデザインになっているので、土産にもぴったりです。もちもちの出来立て団子を売っているのが「喜久屋」です。厳選された素材を生かした団子は、よもぎやあん入りみたらし団子、ゴマと種類が豊富です。
浅草仲見世通りの土産の定番は、日本の伝統を伝える品々です。着物の帯を使用して小物を製作しているのは「帯のみやした」です。西陣織の帯や帯地を利用して、和雑貨を中心に種類豊富な和装小物を扱っている店です。鮮やかで上品な帯地のバッグや、西陣織のオリジナルポーチやバックが人気です。江戸時代のおもちゃと江戸の文化を伝える、豆おもちゃが有名なのが「江戸趣味小玩具仲見世助六」です。江戸時代の伝統的なおもちゃである豆おもちゃを販売しており、店内には3500種類の豆おもちゃが並んでいます。