もんじゃ焼きの歴史と作り方
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- もんじゃ焼きとは、小麦粉を主体とした、「粉もの」料理のひとつです。材料に鉄板で調理して食べます。「もんじゃ」と呼ばれることが多く、「もんじやき」や「ぼったら」「おいの」などと呼ぶ地域もあります。日本各地に食べる地域はあり、各地の特色があります。小麦粉を多めの水で溶かし、ソースなどの調味料を一緒に混ぜ込み焼くのが一般的な作り方になります。鉄板にコテを押しつけ焼きながら食べるため、外側がぱりっとした食感です。
原型は、安土桃山時代の千利休が作らせた「麩の焼き」がもんじゃ焼きの原型と言われています。それを起源として餡を巻く「助惣焼」が生まれ東京や大阪で大流行し、それから「もんじゃ焼き」と「どんどん焼き」が明治時代に生まれました。江戸時代の資料には「文字焼き屋」の挿絵があり、江戸時代にはもんじゃ焼きに類するものがあったと分かっています。焼く時に文字を書いて遊んだため「文字焼き」と呼ばれ、「もんじ焼き」が「もんじゃ焼き」となったとも言われています。
東京都台東区浅草の近辺が発祥の地とされることが多く、隅田川や奥州街道などの交通の要所で合ったため、この付近が起点となり、関東のほかの地域に伝わったとも言われています。後にこのもんじゃ焼きが変化し、「お好み焼き」などが出来上がりました。現在では、東京の下町地区に店舗が多く、今でも一般的に食べられています。観光地として月島と浅草が有名で、月島には「もんじゃ焼きの街」の「もんじゃストリート」と呼ばれるほどです。
もんじゃ焼きは各地の特色が出ている料理です。群馬のもんじゃ焼きは、キャベツ以外の具の量が少なく、焦がして食べることが多く、うどんの粉を使う場合もあります。埼玉のもんじゃ焼きは、駄菓子屋で子供のおやつでもありました。「ぼったら」と呼ばれています。讃岐のもんじゃ焼きは、ご当地グルメのうどんが入っていることが特徴で、食糧難の時代にボリュームを出すために考案された、とされているが根拠に乏しく、近年のB級グルメブームで創作されたものではないかと言われています。
一般的な作り方としては、鉄板を暖め、キャベツや揚げ玉、青のり、いかや削り節、好みの材料を入れて温め、温めたあと、小麦粉を溶いた水やウスターソースなどを入れた汁を入れます。水分が蒸発した後、ヘラで具材を鉄板に押し付けて焦がして食べるののが一般的です。店によっては、その店オリジナルのレシピがあったり、作法があったりします。家庭で作るには、ホットプレートなどを使って作ることもでき、ヘラは金物屋や百円ショップなどで手に入れることができます。