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山形県の話と山形の武将について

山形県は東北地方の南西部に位置して北は秋田県、東は奥羽山脈を境にして宮城県、南は吾妻連峰、南西部は飯豊・朝日連峰を隔てて福島県・新潟県にそれぞれ面している。古くは出羽国と呼ばれ人口113万人、面積9323.46ｋｍ2の規模で全国の都道府県中で第9位の規模で、日本海に面し県庁所在地は山形市である。

山形県は宮城県等と共に松尾芭蕉の「奥の細道」の遺跡が多いところである。また稲舟の名高い最上川、恋の山として歌枕と成った出羽三山の一つ湯殿山など、古くは景勝の浜として知られた袖の浦など古歌集に詠まれた歌の名所も数多い。
北の鳥海、東の蔵王、中央の月山と南部の吾妻連峰。山がちの国、山形県には東北を代表する名山が数多い。いずれも諸文学の作品の舞台として取り上げられている。月山と蔵王にはさまれた山形盆地に県郡山形市がある。山形市の北の天童は将棋のまちとして名高く、毎年4月には人間将棋大会が行われる。庄内平野の北、県の最北端にそびえる鳥海山は東北第2の高峰で、明治4年に鶴岡市に生まれた高山樗牛も「鳥海山紀行」にその姿を詳しく記している。
県の地形としては、東部の宮城県境を奥羽山脈が南北に走り、南西部の新潟・福島両県境には飯豊・吾妻山郡が東西に連なる。奥羽山脈と県中央部を南北に走る出羽・朝日山地の間には、米沢・長井・上山・山形・尾花沢・新庄などの盆地がほぼ南北に並び最上川がこれらの盆地を貫流して西部の庄内平野をうるおして日本海に注ぎこんでいる。また奥羽山脈中には小国盆地からは越後荒川が西へ流れて新潟県へ入っている。平均標高800ｍ前後、第3紀層を基盤とする山脈でところどころに那須火山帯に属する御所・蔵王・吾妻などの火山が噴出して景観を方作っている。吾妻山はゆるやかな山容を持つ楯状火山西吾妻と明治以降も活発な火山活動えお続けていた東吾妻に2分される。樹氷で知られる蔵王山は、熊野岳や苅田岳などがつくる外輪山や火口湖お釜を囲む中央火口丘五色岳などが代表的な火山地形を見せている。これらの火山と花崗岩からなる豪士山・神室山などが高度の大きな部分を形成しておりその間の鞍部である関山・板谷・金山などの峠は古くから太平洋との交通の要衝と成っている。
（最上義光）
山形の戦国時代の武将。天文15年（1545）最上義守の長男として生まれた。越後の上杉謙信・甲斐の武田信玄らが中央覇権をめぐって激烈な攻防戦を展開していた頃である。元亀元年（1570）、35歳で家督を相続した。天正5年（1577）先祖斯波兼頼入部以来の宿敵、寒河江大江氏を滅ぼして村山地方を掌握、同16年には上杉景勝・伊達正宗と度々広壮を繰り返した。天正18年（1590）、豊臣秀吉の小田原城攻めの際は参陣して所領を安堵され、文禄の役（1592年）には九州名護屋に出兵した。慶長5年（1600）、徳川家康が会津上杉家氏討伐に出陣すると家康の軍命に従い、同年9月関ヶ原の合戦の際には、義光は山形に留まり東軍に属し、上杉氏の武将直江兼続と激闘を繰り返した。役後義光は上杉氏を牽制して関ヶ原の合戦に参戦させなかった功績により、家康から上杉氏の所領であった庄内3郡と羽後の由利・雄勝の仙北地方を加蔵された。その後義光は山形城鹿野拡張に乗り出し、山形城を築きまた城郭の外側に商人町・職人町をつくり。現在のの山形市中心部の基礎を築いた。それと共に最上川の改修、因幡堰・中川堰・北楯大堰の開削により新田の開発、耕地の測量検地、神社仏閣の復興など治政のに力を注いだ。しかしそれらの完成を見ず慶長19年（1641年）1月18日山形城で生涯を終えた。東北南西部に勢威を振るった最上氏も義光の孫義俊の元和8年（1622）御家騒動により所領を没収され。近江国で500石を給されて明治維新を迎えた。