松竹芸能と道頓堀角座とタレントスクール
松竹芸能は、大阪が誇る上方演芸の2大プロダクションの1つで、吉本興業と並ぶ芸能事務所です。
その歴史は、1958年に新生プロダクションと上方演芸が合併し、松竹の資本参加を得て、前身の松竹新演芸が設立されたことより始まります。
そして、大阪道頓堀角座を中心として、神戸松竹座や新世界新花月に芸人を配し隆盛を極めるものの、1980年代の漫才ブーム到来で吉本興業の花月劇場に観客を奪われ、1984年に角座は一旦閉鎖されます。
3年の閉鎖後の1987年には映画館を一部改装して演芸の浪花座を道頓堀に開きますが、観客を奪還することはできず、この浪花座も2002年に閉鎖されています。以降ミナミのど真ん中ホールやライブスペースB1角座などを間借りや賃貸で確保し、演芸興業は続けられましたが、2008年にはビルの老朽化によりB1角座も閉鎖されています。
しかし、2013年には、新たに松竹芸能道頓堀角座がオープンし、大阪松竹芸能本社もここに移転しています。この道頓堀角座は、大阪市中央区にあり、江戸時代の芝居小屋がはじまりとされる「角座」の跡地に開場され、劇場の運営を松竹芸能が行っています。場内は座席数128とコンパクトなつくりになっており、昼は漫才中心の興行と夜は若手のライブかあり、毎週月曜の夜には落語会が開催されています。また劇場の隣にはタレントスクールや事務所が併設されています。
更には、敷地内は角座広場と呼ばれ、常に面白いことを発信する笑いの工場として、笑いを通じてコミュニケーションを図り、大阪道頓堀の活性化が目指されいます。そして、大阪の新たな笑い発信基地となるべく、道頓堀のメインストリートに面した一角には、松竹芸能に所属する若手芸人が観光案内をするお笑い観光案内所が設けられており、笑いを交えながら大阪道頓堀の街を楽しくディープに案内してくれます。
この他には、トラックを改造したガラス張りの社長室や屋外ステージ、グルメコーナーなどがあり、また、様々なイベントも用意されています。グルメコーナーについては、大阪初出店となるレストランや大阪で人気のカフェなど東西の人気飲食店が集結し、またオープンエアの客席もありますので、解放感を味わいながら笑顔溢れる楽しいひと時が過ごせます。
この大阪の道頓堀角座へのアクセスは、地下鉄なんば駅14号出口より徒歩4分、地下鉄日本橋駅または近鉄日本橋駅2号出口より徒歩5分です。