死ぬまで完治しないアルコール依存症。

前の記事で禁酒は10年続いたと記述しましたが、結局は10年しか持たなかったと言うべきでしょう。当時私は、もう自分はアルコール依存症とは無縁で一般の健常者になったと思っていました。禁断症状が苦しかった事や自分の肝臓やすい臓がどれだけ疲弊していたか、胆のうには、まだ胆石が3個残っている事も忘れていました。断酒会やAA(アルコホーリクス・アノニマス・断酒会の海外版)の会合からもすかっり足が遠のいていました。
そこに静かにアルコールの悪魔の手が伸びて来ていました。
当時新商品だったレモンチューハイの試供品を取引先で半ば強引に飲まされたのが、いや自分で飲んだのが運の尽きでした。その夜から缶ビールを1缶ぐらいなら良いだろうから始まって、1週間後にはビール大ビン3本チューハイ3缶に成っていました。本当に情けない話ですがもうどうにも止まらない状態です。
そんな時、プライベート、仕事面と悪い事ばかりが続き、もう戻らないと固く誓った気持ちは、もろくも崩れ去り、またアルコール地獄に飛び込んでしまいました。
既に飲んでいた今回は、あっと言う間に最悪の連続飲酒の始まりに成ってしまいました。
また一からのやり直しです。
幸いちょっとしたきっかけがあって、もう一度禁酒の決断をする機会が出来、今度スリップすると自分の人生は終わると心底思い知らされる事があり最後の挑戦の覚悟で、断酒の決断に至ります。死ぬまで酒は口にしないと決断して抗酒剤を毎朝飲む事から始めました。
禁断症状に耐えるのは、以前と同じです。
アルコールを飲んでいる時は、開放感やうつ症状からの開放やテンションが上がる等、気持ちが上向きに成るものですが、その分飲んでいない時の落ち込みが相当なものでした。
禁酒を続けていると、そのハイテンションが無い分落ち込みの度合いも少ないのです。
禁断症状さえ治まれば、精神は安定して私の場合は気分の落ち込みは極少なく成りました。精神的に平和な日常を過ごせる様に成るのです。ここから先は、ぽっかりと口を開けて待っているスリップに気をつけてその地獄に落ちない事です。これが難しいのですが、一日一日今日も飲まずに過ごせた感謝の気持ちで床につく事。これの繰り返しの毎日です。

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   記事履歴

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●1年掛かりで、健康的にダイエ

●何故、ダイエットに成功したか
●私でも禁酒に成功しました.......
禁煙、ダイエ私が禁酒・禁煙、
●直接脳に働きかける向精神薬...
●死ぬまで完治しないアルコール..