大阪歴史散策 森之宮遺跡から真田丸跡地を経由して
天王寺公園へ

総面積約28万平米の広大は大阪市天王寺区茶臼山町の「天王寺公園」は、園内に天王寺動物園や大阪市立美術館などがあり、その周囲には通天閣やいくつもの歴史の舞台となった上町台地があります。
また高さ日本一の超高層ビル「あべのハルカス」も間近に望むことができ、まさに大阪のエッセンスが詰まったような地域と言えるでしょう。
最近の街歩きブームにのって、大阪の上町台地界隈は歴史散策する人達で賑わっています。コースはいくつもありますが、そのうちの一つを紹介しましょう。

まずJR森之宮駅近くには、縄文時代から近代までの複合遺跡「森ノ宮遺跡」があり、縄文人の骨も発掘されています。そこから徒歩10分ほどで「玉造稲荷神社」に着きます。ここは、平成25年の今年「式年遷宮」で話題の「お伊勢参り」の起点とされています。玉造稲荷神社の前の道を西へ進むと、明智光秀の娘細川ガラシャが最期を迎えた「聖マリア大聖堂」に行当たります。大聖堂から15分ほど歩いたところにあるのが「真田山陸軍墓地」で、その一角にある三光神社は、真田幸村が大阪冬の陣で築いた出城「真田丸」の跡地と言われています。

その後、仁徳天皇がご祭神の「高津宮」を通り、表参道から南に行くと、「いくたまさん」と親しまれている「生國魂神社」です。まだ文字もない2700年前に、神武天皇が国土の神を祀ったところで、伊勢神宮よりも古い歴史がある神社です。ここから天王寺公園までは「天王寺七坂」と呼ばれています。坂にそって沢山の神社仏閣が建ち並び、それぞれに大阪を舞台にした歴史のエピソードがひそんでいます。

菅原道真が大宰府に流される際に、しばらく船待ちしていたという安居神社は、真田幸村の最期の地でもあります。ここまで来ると天王寺公園はすぐ近くですが、「四天王寺」を外すわけにはいかないでしょう。四天王寺は推古天皇の時代に建てられた日本最古の官寺で、聖徳太子が建立したといわれています。大阪の歴史とともに長い年月を過ごし、大阪人の心の拠りどころといえるお寺です。

ここまでは大阪の歴史散歩ですが、天王寺公園に入ると、現代のエネルギッシュな大阪になります。庶民に愛される通天閣は、今の大阪のシンボルといえるでしょう。ガヤガヤと雑多な飲み屋街に囲まれた通天閣には、アイドルの「ビリケンさん」が鎮座しています。その足の裏をなでると幸運が訪れるという噂があり、多くの観光客や地元の人達が訪れる人気観光地です。

大阪は、古い歴史や文化と楽しい現代庶民文化が混在している、魅力いっぱいの都市です。

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