8大競争 春の天皇賞は5月4日京都競馬場
中央競馬にはクラスというものが存在します。デビューする前の馬は新馬戦というレースに出走し、そこで負けた馬は未勝利戦というレースに出走します。その後は、500万条件、1000万条件、1600万条件、オープンと獲得した賞金、正確には収得賞金という賞金の金額によってクラス分けされていき、最終的にはオープンというクラスに到達します。オープンは1600万条件を卒業したばかりの馬から、G1レースに出走する馬まで幅が広いです。
中央競馬にクラス分けがある訳ですが、オープンに上がると通常のレースだけでなくG(グレード)が付く重賞というレースがあります。このG(グレード)には、G3→G2→G1の3種類が存在しGの後につく数字が小さくなるにつれて格が高くなり、G1レースというのは全てのホースマンが目指す最高の舞台であり、日本ダービーや春の天皇賞、秋の天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念など普段競馬をやらない人でも聞いた事があるレース名が並びます。
そんなG1の中でも特に歴史のあるレースが8大競争と呼ばれるもので、3歳の牡馬牝馬クラシックの5レースと、春の天皇賞、秋の天皇賞、有馬記念の3つを加えた8レースになります。馬齢制限のあるクラシックを除くと古馬は3レースのみ、特に春の天皇賞は時期的に3歳が出走出来ない為、古馬のみの8大競争は春の天皇賞だけとなり、天皇の名が付くレースでもあり、競馬ファンにとっても、競馬関係者にとっても非常に重要なレースとなります。
春の天皇賞は京都競馬場の3200mで行われます。中央競馬のG1競争で最も長い競馬で、春の天皇賞を勝つ事はステイヤー日本一と言えます。しかし、近年の競馬はスピード優遇されており春の天皇賞の価値が下がっているとも言われており、有力な馬でも春の天皇賞を回避する馬も多く春の天皇賞も秋同様短縮するべきとの声も出ています。しかし、長い距離を走る競馬は道中の駆け引きも興味深く、騎手の腕が試される競馬でもあり見応えがあります。
春の天皇賞を勝つ馬はどの様な競馬をしているかというと、近年は逃げ馬の穴馬が来たりと波乱の決着も少なくありません。92年以降フルゲートになると1番人気の馬が連対も出来ていない事から馬だけでなく騎手も重要なレースと言えます。また、京都コースの適正も重要です。3コーナーから4コーナーにかけての坂の上りと下りと4コーナー出口の柵の無くなる所、軽い馬場など京都コースの適性のある馬じゃないと力が抜けている馬でもそう簡単には勝てないレースです。