大阪に現存する百舌鳥、古市古墳群
古墳は日本史上において重要であるだけでなく、人類の歴史や社会を考える上でも極めて重要な意義を持つ歴史遺産でありその代表例でもある百舌鳥、古市古墳群は世界共通の普遍的価値をもっている可能性が非常に高いと考えられています。大阪府、堺市、羽曳野市、藤井寺市といった関係自治体が共同して世界遺産に登録しようと取り組んでいる百舌鳥、古市古墳群は仁徳陵古墳や応神陵古墳をはじめとする大型古墳群からなる巨大古墳群です。
百舌鳥、古市古墳群の百舌鳥古墳群は百舌鳥、古市古墳群の中で大阪市堺市にある古墳の集まりのことをいい巨大な前方後円墳を擁する古墳群として知られていて、4世紀ないし5世紀初頭から6世紀後半に築造された古墳が分布しています。ですが第二次大戦後に急速に宅地開発が進み当時100基以上あったとされる古墳は半数近くが破壊され現在では50基に満たない古墳しか存在しません。百舌鳥、古市古墳群の百舌鳥古墳群は堺市北西部に位置し
古代の海岸線に近い上町台地に続く台地上に東西、南北ともそれぞれ約4キロメートルの範囲に分布して築かれています。百舌鳥、古市古墳群の百舌鳥古墳群は前方部が南向きに築造されている上石津ミサンザイ古墳、大山古墳、田出井山古墳などと百済川の谷の両岸にに築造された土師ニサンザイ古墳、いたすけ古墳などの二つの古墳群から構成されています。百舌鳥、古市古墳群の百舌鳥古墳群の現存する古墳の墳形の内訳は前方後円墳21基、円墳20基、方墳5基、形態不明1基の全47基となっています。
百舌鳥、古市古墳群の古市古墳群は大阪府の東南部に位置する羽曳野市、藤井寺市を中心に広がる日本有数の密集した大型古墳群であり、4世紀末から6世紀前半までの150年の間に築造されました。いずれも標高24メートル以上の台地や丘陵上にあり東西約25キロ、南北4キロの範囲内に応神陵古墳など墳丘長200メートル以上の大型前方後円墳をふくむ123基(現存87基)の古墳で構成されていて、北部の応神陵古墳、中津山古墳などの古い古墳群と
南方の前ノ山古墳を中心とする前方部の著しく発達した西向きの新しい一群とに分けられていて、これらの古墳造営には豪族の土師氏などが関与していたと考えられています。百舌鳥、古市古墳群の古市古墳群の墳形の内訳は前方後円墳31基(現存26基)円墳30基(現存5基)方墳48基(現存22基)墳形不明14基(現存34基)で合計123基、現存するものは合計87基となっています。百舌鳥、古市古墳群は貴重な文化遺産であるため関係自治体にまかせるだけでなく私達自身も支援していかなくてはなりません。