野崎参り有名な野崎観音
野崎観音像は大阪の大東市にある慈眼寺にあります。慈眼寺までは電車ですと最寄の野崎駅から徒歩で10分ほど、車ですと最寄の各インターチェンジより約20分ほどとなっています。駐車場は20台分ほどありますが、その際には心づけをお願いしています。境内は自由に見ることができますし、拝観料も無料ですからゆっくりと見てまわることができるのが嬉しいところです。ただし野崎観音の本堂は午前9時から午後4時までとなっていますので注意が必要です。
慈眼寺は地元の人々に野崎観音さんと呼ばれて親しまれてきました。お寺は1565年に全焼しましたが、1616年に再興されました。全焼した際には本尊の観音像だけが不思議と残っていました。その後野崎参りが盛んに行われるようになり、お寺もまた賑わいを取り戻したのです。この野崎参りというのは春秋に無縁経の法会に参拝することをいいました。現在でも毎年5月1日から10日までは露店も多く並んで200万人以上の人が訪れます。
野崎観音こと慈眼寺には江口の君堂があります。江口の君は妙という名の遊女だったと言われており、こちらでお参りすると婦人病にご利益があるだけではなく、子宝にも恵まれるということです。お堂の周りを左に自分の年齢と同じ分だけまわるとご利益が授かると評判です。また江口の君の命日にあたります毎月14日には野崎観音の本堂において子授けのお灸をしてもらうこともできますから、お子さんを望んでいらっしゃるご夫婦は一度訪れてみると良いです。
野崎観音の石段は200段近くあります。しかし手すりもしっかりとついていますし、周囲の景色を見ながらゆっくりと登っていくこともできます。階段も急というわけではありませんので心配無用です。山門は西側にあり、そちらから境内へと入ることになります。境内内には花壇がいくつもあり、花が植えられてきれいに手入れされているのでそれを眺めながら少しずつ進むのもおすすめです。手水舎をはさんで小さな地蔵堂と大師堂があります。野崎観音では手水舎にタオルがいくつもかけられ、参拝者へ気遣いが見られます。
天平勝宝年間にこの地を訪れた僧正が野崎は釈迦が初めて説法を説いた地によく似ていると話していたと言われており、それを聞いて感動して十一面観音像を彫ってこの地に安置したのが始まりとされています。野崎観音像自体は白檀の一木彫りになっています。野崎観音の本堂の軒下を見てみるとたくさんのお礼参りの張り子がぶら下げられています。この張り子は犬で、とても可愛らしい顔をしています。野崎観音は女性を守ってくれるのです。