大阪お笑い劇場と芸人の街
日本には47都道府県があり、それぞれに特徴があります。中でも、大阪にはたくさんの特徴があり、例えばたこ焼きや関西弁、通天閣などが挙げられます。
しかし、何と言っても誰もが認めるお笑いの街です。なぜなら、常に日常生活に笑いが溢れているからです。よく耳にするのが、大阪に訪れた人が大阪人の何気無い会話を聞くと、まるで漫才をしているかのように誰もが面白い話をするということです。また、ボケたら必ず誰かがツッコミを入れてくれますし、話にオチを求める傾向も強いです。これは、大阪人が生まれながらにお笑いに囲まれて成長してきたからと言えます。
そんな大阪のお笑いを、古くから先導を切って引っ張ってきたのがよしもと興業です。よしもと興業とは、大阪に本社を置く芸能プロダクションで、大阪を本拠地としてお笑い芸人の養成所や劇場などを開いています。もちろん、大阪以外にも博多や名古屋、東京などに養成所や劇場がありますが、やはり大阪にあるなんばグランド花月が最も有名な劇場であると言えます。この劇場は、多くのお笑い芸人がその場に立つことを夢見る舞台であり、毎日日替わりで漫才やコント、新喜劇が行われています。
また、大阪を含め関西地方を中心に、なんばグランド花月で行われている新喜劇が、毎週テレビで放送されているのです。ゆえに、大阪人は小さい頃からテレビや劇場などを通してよしもと興業の笑いに触れているので、お笑い好きの人が多く、ボケとツッコミが自然にできてしまうのです。
また、よしもと興業の凄さはそれだけではありません。今テレビに出演している人気のお笑い芸人の多くが、よしもと興業に所属しています。さらに、大阪や関西地方出身のお笑い芸人が多い傾向にあります。これは、小さい頃からお笑いに親しんできたことから、お笑い芸人を目指す人が多いことや、よしもと興業が日本一お笑い芸人の所属人数が多い芸能プロダクションであることが理由です。むしろ、お笑い芸人を目指すならば、よしもと興業に入ることがお笑い芸人になるための第一歩であると考えられているくらい、お笑いとよしもと興業と大阪は密接に関わっているのです。このような背景から、全国に大阪は笑いの街であることが認知されています。したがって、大阪に遊びに来る目的の一つに、よしもと新喜劇や本場の漫才を見るためという観光客が多数います。また、修学旅行のプランの一つに組み込まれたり、海外の観光客からも人気を博しています。