東京タワーはかつて電波塔として建設されました
今でこそ、観光名所の一つとして多くの人が訪れている東京タワーですが、かつてはテレビの電波を送る電波塔として存在してきました。そのため、正式名所は東京タワーではなく、日本電波塔と言う固い名前が付いています。近年、ビルが高層化したことによって、電波を送ることが困難な地域も出てきました。そのため、東京タワーではカバーしきれなくなったので、さらに高いタワーが建設され、2011年に電波塔としての役割に終止符を打っています。
東京タワーは、昭和30年代に建設されました。当時の日本は長い戦争が終わり、日本中が少しずつ回復の兆しを見せ、高度成長期のシンボル的な存在として国民に親しまれてきました。当時、長屋が多かった東京の街において東京タワーは、どこにいても発見することができる、いわば道標的な存在として地元の人には愛されていたのです。その後、一般家庭にテレビが普及し東京タワーは、人々が生活する上で無くてはならない存在となったのです。
外観は、今も昔とほとんど変わらない姿を保っていますが、実は照明については大きな変化が見られました。昭和60年代までの東京タワーの照明は、タワーの輪郭をたどるように電球が配置され、経年の変化によって電球が所々切れていたりと、昼間の姿とは大きな差が見られたのです。しかし、平成になってから万博などの照明を手がけた女性デザイナーによって、東京タワーの照明は大きく変わりました。今のようなライトアップになったのも、この頃からです。
東京タワーの足元には、様々な店舗が入っています。その一つが水族館です。意外に知られていませんが、他では見られない珍しい種類の展示品も多く、900種類もの魚を見ることができます。展望台とセットで入場できるお得なチケットも販売れているので、家族連れには人気となっています。その他にも世界の著名人を型どった蝋人形の博物館もあり、飲食店も充実していることから、タワー内でゆっくりのんびりと、1日遊ぶことができます。
東京タワーには、一般のチケットで入れる展望台と別料金で入れる特別展望台があります。特別展望台は、一般の展望台より100メートル以上高い位置にあり、入場制限を設けているので、人混み避けてゆっくりと風景を眺めることが可能です。特別展望台は、高い位置にあるので天候によっては利用することができない場合もあります。電波塔としての役割は終わりましたが、東京タワーは、現在も都内観光の名所として多くの人々が訪れています。